こんにちは。ニュージーランド・クイーンズタウン在住のNina(@NinaHisako)です。
この記事では、クイーンズタウンに住むメリット・デメリットについて紹介します。
移住先としての人気の高まりで、人口が急増しているニュージーランド。
色々な街があるけど、語学留学やワーホリ、移住など、長期滞在先としてのクイーンズタウンでの生活って実際どうなんだろう?
行き先を検討中の方へ参考になればと思い、現地に住んだからこそ分かるポイントを書きました。
他の都市からクイーンズタウンへ引っ越してきた友人の感想もいくつか紹介。
クイーンズタウンについて
「女王が住むのにふさわしい」とも形容される美しい街
透き通ったブルーのワカティプ湖や、壮大なリマーカブル山脈など、思わず息を飲むほど美しいニュージーランド国内でもトップクラスの景観。氷河が溶けてこのような神秘的な色をしているので、そこらじゅうにこのような美しい水辺があります。あたりを囲む山並みと、広い空が織りなす光景は圧巻・ドラマティックの一言で、ほんとうに息を飲むほど美しいのでぜひ一度訪れてみてほしいです。
上の写真のように街中からの景色だけでもすごいのですが、少し車を走らせるとさらなる絶景のオンパレード。郊外へ出ると手付かずの大自然だらけで、ハリウッド映画ロードオブザリングやホビットのロケ地もたくさんあります。
アドベンチャーの街・アウトドア天国
バンジージャンプやスカイダイビング、ジェットボートなどスリリングなものや、ゴルフ、マウンテンバイク、乗馬、ボートクルーズ、ワイナリー巡りなど多様なアクティビティが1年中楽しめます。
スキー場が周辺に4つあり、冬期(6〜9月)はスキー・スノーボードなどウインタースポーツのシーズン。
アクティビティにお金を使わなくても、初心者でも気軽に歩けるよう整備された絶景ハイキングやサイクリングコースも山のようにあります。
国際的なリゾート地
1年を通して世界中からの旅行者が訪れ、街中は国際色かなり豊か。小さい街ながらとても明るくて活気があります。
主要な産業は観光 ホテル、レストラン、アクティビティがメイン。
近郊にワイナリーもたくさん 主に赤ワインのピノ・ノワール種が名産品。
開発のための建設ラッシュ 人口や旅行者数の急増で、商業施設や住宅などあちこちに新しい建物が建設されています。景観保護のため、高層ビルはありません。
クイーンズタウンの人口
ニュージーランドの人口が約480万人。
クイーンズタウンの人口は約2〜3万人です。その人口に対して、なんと旅行者の数は年間300万人。小さい街の人口に対して、ものすごい数の旅行者が訪れているという、ニュージーランドの中でもかなり特殊な環境です。
これから30〜40年のうちに人口はさらに倍増するのではという予想もあるようです。
クイーンズタウンに住むメリット
とにかく絶景
ニュージーランドの旅行ガイドブックには必ず掲載されているクイーンズタウンの絶景たち。数年たった今でも、CGかと思うような景色には圧倒されます。
ニュージーランドにはそこら中に壮大な自然がありますが、その中でもクイーンズタウンは映画みたいな絶景の中に住むという感じです。映画ロードオブザリングやホビットなどの撮影地になりました。
アクティビティ・アウトドア天国
多様なアクティビティが豊富なだけではなく、無料・初心者でも楽しめる絶景ハイキング・サイクリングコースがそこら中にあります。小型ボートを持っている人も多数。天気がいい日は、自家用車でボートを引っ張ったり、マウンテンバイクやカヤックを積んで出かける人をそこらじゅうで見かけます。うちは、街中から車ですぐのところにある湖畔でSUPやバーベキューを楽しんでます。
星空が綺麗
ニュージーランドの星空といえばテカポが有名ですが、クイーンズタウンもそれに劣らず素晴らしい星空が見えます。天の川もしょっちゅう見え、オーロラが出現することもあるので(肉眼では見えないけどカメラで撮影すると見える)、星の写真撮影をしにくるカメラ好きもたくさん。星空ツアーもあちこちで開催。
青空のことが多い
天気が変わりやすく、直前まで雨予報でもフツーに快晴になったり、どしゃ降りが何日も続くようなことは少ない印象です。
多国籍なコミュニティ
世界中からの移民がこの小さな街に移り住んでいて、観光業やホスピタリティ業界は移民の労働力によって支えられています。業種によってはニュージーランド人スタッフを見つけるのが難しいほど。多国籍な旅行者とローカルが入り混じった中での生活は、居心地がいいなと個人的に感じます。あからさまな差別を感じることもなく、それぞれの文化を尊重しあって共存している感じです。
治安がいい
世界でも有数の治安のよさ。もちろん、貴重品の管理や夜おそくに1人で歩かないなどの基本的な安全管理は必須ですし、窃盗など犯罪がない訳ではないです。でも、「このストリートは歩かない方がいい」といった場所も特にないですし、人がフレンドリーで、よく話しかけられます。
財布など落し物がかえってくる:「みんなでいい街にしよう」とコミュニティの人が思っているからですかね。街のフリーペーパーや、個人売買のためのクイーンズタウンのFacebookページに「落し物あったから届けておいたよ」という投稿だらけです。(Queenstown TradingというFacebookのグループです。参加申請しておくといですよ。)
街がコンパクト
クイーンズタウンの街の中心部は、上の写真の左下に写っている部分。これがメリットがデメリットかは人によりますが、この街の規模のおかげでアットホームな雰囲気があります。
シティよりも小さい街の方が好き、という人にはメリットですかね。友達の家もが近いですし。家族と離れて住む海外在住者にとって、友人と気軽に集まったり、なにか困ったことがあれば助け合えのはとても心強いです。
団結感のあるコミュニティ:みんなが協力して街を盛り上げていこうとする、アットホームな雰囲気。アクティビティや旅行会社も山のようにありますが、競争が激しいというよりは、競合どうしですら協力してやっていこう、のような雰囲気を感じます。
永住権申請の追加ポイント
ニュージーランド永住権はポイント制で、160ポイントに達すれば申請できることになっているんですが(2019年7月現在)、人口が集中しているオークランド以外の都市に住むことで、追加30ポイントがもらえます。
水道代が無料
冷たい水はどれだけ使っても無料で、それをお湯をにして使うと電気代が発生する仕組みです。オークランドは水道代がかかるそうです。
街がすごい速度で成長中
街の開発がすごいスピードですすんでいて、お店やホテル、オフィスの数が急増しています。仕事はこれからどんどん増えていくはず。割とどこも人手不足に悩んでいるので仕事は見つけやすいのではないかと思います。
クイーンズタウンに住むデメリット
ショッピングは物足りない
クイーンズタウンの街の規模ではどうしてもお店の数は限られるので、オークランドやクライストチャーチなど大きな都市と比べると買い物は正直不便に感じます。ただ、大きなスーパーもあるし生活に必要なものはちゃんと揃います。上記でも言ったように、開発がものすごい早さで進んでいるので、色々なお店が増えることを願います。
朝晩は気温差があって肌寒い
めちゃくちゃ綺麗な景色なんですが、山に囲まれているので朝晩は肌寒いです。夏も急に肌寒くなる日もあるので、何かはおるものを常に持ち歩いてます。冬の最低気温はマイナス3度くらい。スキーの街ですが、雪が積もるのは山の上だけで街中に積もることはほとんど無いのでそこは楽です(路面の凍結には気をつけて)。クイーンズタウンは冬でも晴れることが多いので、白い雪と青空のコントラストはとっても綺麗なんですが、寒いのが苦手な人にはデメリットですね。(うちの夫婦は、外あそびをしているうちに慣れてきたのか前より薄着でも大丈夫になってきました)
物価は高め
カフェやレストランで頼む食事の料金などは、他都市とさほど変わりないです。ただ、オークランドやクライストチャーチは人口も多く学生さんも多いので、安く食べられる飲食店の選択肢がクイーンズタウンより格段に多いですね。スーパーやアジアンショップでの食料品も割高感あり。他の都市の週末マーケットでは、クイーンズタウンにはないような安い値段で野菜が手に入ったことを覚えています。外食が減って、自炊が増えました。物価の高さにはけっこう慣れました。
住宅・家賃が高い
小さな街なのに、ニュージーランド最大の都市オークランドとならんで家賃が高い街となってしまいました。シェアハウスの個人部屋で、週NZ$230〜250くらいが相場です。カップルなら、週NZ$300〜400くらいでしょうか。家賃を払ってでもこの美しい街に住みたいという人たちが住んでいます。
住宅も、急激な人口増と移住・投資先としての人気の高まりで、あれよあれよという間に価格が高騰。1億円くらい払わないと手に入れられなくなってしまいました。もう少しリーズナブルな家を用意するというプロジェクトも進んでますが、数がまだまだ足りない状況です。
大学はない
語学学校と、クイーンズタウン・リゾート・カレッジという主にホスピタリティやツーリズムを勉強する専門学校はあります。
車が必要
バスがあるので、もちろん車なしで生活している人もたくさんいます。ただ交通手段がバスしかなく、時間帯によっては本数が少ないときもあるので、車がないと行動範囲はかなり限られます。
近くの街が近くない
あたりは大自然なので、オークランドやクライストチャーチと違い、クイーンズタウンの郊外の街、のようなものがないです。アウトドアの楽しみ方も知らなかった頃は、「あれ、暇だな」と思った時も正直ありました。
渋滞がひどくなってきた
通勤と帰宅時。増え続ける人口と旅行者に対応するためのインフラ整備が、この街の課題です。
領事館など日本の公的機関が遠い
残念ながら、クイーンズタウンに日本領事館はありません。日本人の数自体が少ないのでしょうがない点ですね。オークランド、クライストチャーチ、ウェリントンにはあります。
専門医がいる病院が遠い
クイーンズタウンの病院、メディカルセンター(Medical Centre)が街の診療所機能を果たしており、怪我や病気など何かあればそこで対応します。ただ、それ以上そこで判断しきれない場合や精密検査が必要な場合、手術が必要な場合は車で2時間離れたインバカーギル市、もしくはダニーデン(車で4時間)へ行く必要があります。
【2019年10月 追記】
クイーンズタウンに病院が新たに建設されることが発表されました!記事によると、2020年の半ば頃から建設開始、2021年の後半に完成を予定。どのような公的サービスが受けられるのか、詳細はまだ話し合われている途中ということですが、こういった施設が増えるのは住人にとってとても安心・喜ばしいことです。
他都市に住んでからクイーンズタウンへきた友人の感想を紹介
まとめ
どの都市に住んでも、いいところやそうでないポイントは必ずあります。海外に限らず、日本に住んでいる場合も同じ。
クイーンズタウンを選んで住んでいる人のほとんどは、不便だけどそれでもいいかと思えるくらい景色がきれいすぎる・治安がいい・人が優しい、という気持ちです。
移住・語学留学先を決めるなら、できれば自分で実際に現地に足をはこんでみて街の雰囲気を感じるのがベストですが、そうもいかない方のために、実際の現地での生活の様子をイメージしやすくなればと思い、この記事を書きました。
さらに詳しいクイーンズタウンでの生活情報
この記事で紹介している各項目のさらなる詳細やお役立ち情報、この記事では触れていないトピックについてまとめた記事を公開中です。
- クイーンズタウンの治安
- 住宅・家賃
- 病院の地理事情
- 日本人コミュニティ
現地の中にいるからこそ分かることや体験談を、1万3000文字以上(この記事の2倍以上のボリューム)たっぷり詰んでいます。
冒頭部分は無料で公開しています。クイーンズタウンへの移住やワーホリ、語学留学を検討している方にとって、実際の生活をかなりイメージしやすい有益な情報となるよう7年分の在住経験をもとに書き上げました。
現地事情について、もっと詳しく知りたい方は以下の記事からどうぞ。
※さらに詳しく知りたいことがあれば、フィードバックいただけると追記ができますのでこの記事のコメント欄にお願いします。